ホントは教えたくない資産運用のカラクリ
タイトルだけでなく、見た目(表紙)も怪しい本。
文面も怪しさ満開で、基本的には辛口トークで、かなりくだけた表現も使われている。
とはいえ、扱う内容は非常にまともで、経済について頭を整理するのには適切な本と思う。
この本は、具体的な手法を取り上げる本ではないため、すぐに役立つといったことはないかもしれない。しかし経済の本質に迫る本であり、特に投資を行う人にとっては、読む価値ありと思われる。
扱うテーマは裁定取引。
裁定取引というと、何やら難しく聞こえるが、この本では身近な例で分かり易く説明している。
特に印象に残った文章を、以下に挙げると・・・
・絶対額が低くて多くの投資家が買うことができるものは、割高になりやすい
・価格には需要と供給のバランスがどうなっているのかを、世間に広く伝える役割がある
・「XX兆円の経済効果が見込まれる」というときには、その投資によって失われる経済効果を考慮していないことが多い
・インターネットが情報の流れとコストを変えている
・誰かが泣きながら売ったものを買うと、おいしい取引になる