フィッシャーの「超」成長株投資
今回は、名著と名高いこちらの本を読んでみました。
「原作」の著者フィッシャーは、あのバフェットに強い影響を与えた投資家であり、バフェットの師匠の一人とも言われています。
書いてあることは非常にまっとうで、納得できる内容なんですが、実際に投資にどう活かしていくかは別の話かなと思います。誰もがフィッシャーのように、恵まれた環境にいる(有益な情報を提供してくれる投資仲間や経営陣とのパイプがある)わけではないですし、人それぞれ方法を考える必要があるでしょう。
もちろん考え方自体は非常にためになります。ただ、ところどころ文章(翻訳)がわかりにくい箇所もありました。
以下に、フィッシャーが「超」成長株を選び出すにあたって、重視していた15のポイントをまとめておきます。
①その企業は、少なくともあと5~6年の間、企業全体の売上げを大きく伸ばすのに十分な市場が見込める製品またはサービスを有しているか
②その企業の経営者は、現在の人気製品が市場を開拓しつくそうとする時点で、その後も全体の企業売上げを伸ばしていけるように、新製品や新製法を開発していこうという決意をもっているだろうか
③研究開発の規模と比較して、どれだけの成果が表れているか
④その企業の営業部門は、平均以上の力をもっているか
⑤その企業は、投資に値するだけの利益率を確保しているか
⑥その企業は、利益率を維持し、改善するために何をしているか
⑦その企業は、良好な労使関係を築いているか
⑧その企業は、管理職の能力を引き出すような環境を作っているか
⑨その企業には、管理職レベルの優秀な人材が豊富にいるだろうか
⑩その企業は、しっかりとしたコスト分析と財務管理を行っているか
⑪その企業は、他社との競争を勝ち抜くために企業運営の面で必要な業界特有のスキルを十分に備えているか
⑫その企業は、収益に関して長期的な展望をもっているか
⑬近々その企業は、成長のために増資をする必要がないかどうか。その増資にともなう株数の増加によって現在の株主の利益を損なう恐れはないだろうか
⑭その企業の経営者は、事業が順調なときには投資家に気軽に口を開くのに、困難な状況に陥ったり市場の期待を裏切るような出来事が起こったりすると、貝のように口を閉ざしたりしないだろうか
⑮その企業の経営者は、ほんとうに誠実だろうか