日本人が知らない「儲かる国」ニッポン
久しぶりに、「起業」関連の本を読んでみました。
たしかに「起業」に関連する本ではあるのですが、それ以上に「うんうん」と納得してしまう内容が盛り沢山でした。
というのも、今の日本の問題点を、とても鋭く指摘しているからです。
本書は、日本に住んでいる人なら誰しも不満に感じているであろう点を、外国人起業家が改善していくという物語調の内容になっています。
物語調とはいえ、実在する起業家の話ですので、リアリティに溢れた内容です。
『なぜ、外国人起業家が、改善に踏み込めるのか』
それは、外国では普通のことが、日本で満たされていないからです。彼らは、自分が当然と思っていて、日本で実現されていないことを、海外から持ち込むことから始めます。
例えば・・・
・銀行の問題。長時間待たされる。客のスペースよりも、行員のスペースのほうが広い。さらに最近ではコンビニに行けばATMもあるし、ネットバンクのサービスも整ってきたので、ますます銀行に行く必要性がなくなっている。
・不動産の問題。日本には、買い手と売り手の双方が、正確な価格情報を入手できる住宅不動産市場がない。さらに、不動産仲介業者は、買い手と売り手の代理を行っており、両方の最大利益のためには動けない。このような二重代理は、日本以外では、違法もしくは倫理に反するものである。
・ITの問題。日本は技術大国のように思われているが、実は昔ながらのハードウェア思考のため、ソフトウェア分野が弱い。ほとんどのソフトウェアが親会社用のカスタムメイドで作られ、他の用途に適用できない。結果、マイクロソフト、オラクル、アドビなどに匹敵する起業が存在しない。
・病院の問題。診療時間が限定され、事前の予約ができないところがほとんど。病室も個室が少なく、他の病気の患者と薄いカーテンでしきられているだけである。さらに、日本の医療保険制度では、医療行為をやればやるほど利益になる。極端にいえば、医者の不注意で別の病気にかかったら、患者側が、追加入院や薬代分を余計に支払う羽目になる。これは外国人から見れば、異常そのもの。
日本で不満とかを改善しなかったの?