最強のファンダメンタル株式投資法

マネー誌にたびたび登場する、有名な v-com2 さんの著書です。
非常にためになる、良い本でした。

運、タイミング、テクニックに頼らない! 最強のファンダメンタル株式投資法

「優待株」「資産株」「成長株」という視点から、有望株を発掘する方法が分かり易く説明されています。
実際の銘柄名も紹介されていて、具体的に理解することができました。
財務諸表を交えた説明も入っており、投資の中級者にも参考になる点が多いのではないでしょうか。

「優待株」
優待株のうち、何らかのカタリスト(株価上昇の要因・トリガ)が発生しそうな優待株に、先回りして投資する手法。
カタリストとしては、東証1部昇格の他に、優待内容の人気が上昇するといったきっかけも含まれる。

「資産株」
企業が保有している純資産と比べて、株価が割安な株が資産株。こちらも、資産株のうち、何らかのカタリストが発生しそうな資産株に、先回りして投資する手法。
面白いなと思ったのは、財務諸表の中身を「賃貸等」で検索することで、その企業が保有している「賃貸等不動産」の所有状況を調べるやり方。これによって、不動産にかかわる含み益や含み損を知ることができる。

「成長株」
企業の将来の価値を想定し、その将来価値と比べて、株価が割安な銘柄に投資する手法。業績が伸びていくこと自体がカタリストとなり、株価を引き上げるようなパターンとなる。
成長株を発掘する際には、企業のライフサイクルを意識し、その企業が「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」のどのフェーズにいるかを想定した上で投資を行う。導入期や成長期の初期に参入できるのがベスト。

上記以外にも、ROEや自己資本、キャッシュフローやのれんといった財務・会計関連の基礎知識についても、踏み込んで説明しています。これも、具体的な銘柄名と数値を出した上で説明しており、とても分かり易かったです。
後書きの著者の言葉に、「本書は投資と財務・会計の架け橋になることを願って作成した」とあるのですが、まさにその目的に沿った本になっていると感じました。

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