マネーマスターズ列伝
いや~、ようやく大作を読み終えました。
ボリューム満点で、かつ、ちょこちょこと専門的な内容も含まれており、少し苦しむところもありましたが、トータルとして非常に楽しめました。
投資のガイドブック的な側面と、物語調の読み物的な側面の、両方を含んだ本になっています。
本書で、紹介されている大投資家は、全部で17名。これらの天才たちのテクニックやキャラクターが、ぎゅっと詰め込まれた一冊です。
ここで(自分の頭の整理も含め)、各投資家たちの技法をまとめておきます。
【長期派】T・ロウ・プライス
成長分野を探し出し、さらに、その中の成長企業の株に投資。
【長期派】ウォーレン・バフェット
最初は保持資産と比べて割安な株に投資、じきに適正な価格の成長株投資へ。
【長期派】ジョン・テンプルトン
高収益かつ割安な小型株への投資、かつ市場を限定しない国際的な分散投資。
【短期派】リチャード・レインウォーター
「ものを言う」株主。何らかの問題を含む企業の株に投資し、自ら働きかけて企業を再生する。
【長期派】ポール・キャボット
徹底的な企業調査の後、経営者が優秀かつ世の中に必要な企業に投資。
【長期派】フィリップ・フィッシャー
一流の経営者と高度な技術水準を持つ、並外れて優秀な企業に投資し、売らずに持ち続ける。
【長期派】ベンジャミン・グレアム
保持資産と比べて割安な株に投資、かつ広範囲な分散投資。
【短期派】マーク・ライトバウン
新興国市場を掘り起こし、その国の有望企業に投資。
【長期派】ジョン・ネフ
保持資産と比べて割安な株に投資、かつ配当収入を重視。
【短期派】ジュリアン・ロバートソン
多数の企業に直接コンタクトし、企業レベルの重要な変化タイミングに合わせて投資。
【短期派】ジム・ロジャース
新興国市場を掘り起こし、その国の有望企業に投資。
【短期派】ジョージ・ソロス
借入金とデリバティブを利用し、市場の変化タイミングに合わせた短期投資。
【長期派】フィリップ・キャレー
バランスシートを重視した店頭株への分散投資。
【短期派】マイケル・スタインハート
証券会社との密な連携から得られる情報を元に、市場の大きな流れに合わせた短期投資。
【長期派】ラルフ・ワンガー
大きなトレンドから利益を受ける、優秀な小型株への投資。
【短期派】ロバート・ウィルソン
市場の過熱銘柄をターゲットとした空売り投資。
【短期派】ピーター・リンチ
多数の企業に直接コンタクトし、企業レベルの重要な変化タイミングに合わせて投資。