プロ相場師の思考術

プロ相場師の思考術 (PHP新書)

高田智也さんの本は以前にも読んだことがあるが、相変わらずサバサバした感じの文章で、良いテンポで読むことができた。
文字通り、著者自身が「相場で生計を立てている人」であり、プロの相場師と呼ばれる存在である。
ところどころ毒舌が散りばめられ、また著者の自信に満ちた語り口で文章が書かれているので、そこが気に入らない方もいるかもしれないが。。

著者はシステムトレードの旗手とも言われるが、本書は主に、心構えや相場との接し方に絞った内容となっており、具体的な手法には触れられていない。具体的なシステムトレードについて知りたい方は、著者の前作や、他の本を読むことをお薦めする。

「毎月の生活費を稼ぐ」目的を果たすために、著者は『投資』ではなく、『投機』をしているという。また、ファンダメンタルズ派ではなく、テクニカル派であり、サラリーマンをしながらの長期投資を主体とする私には、具体的に参考にできる点は多くはなかったが、それでも「こんな捉え方もあるんだな」と考えさせられる箇所がいくつもあった。

「着物を着て、ウォークマンを聴きながら、夜の六本木の街を闊歩している」著者ではあるが、相場に関しては、プロフェッショナルとして突き詰めた姿勢で臨んでおり、妙に感心させられた。

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